木月山 照安寺 
(北部)
鞍手町木月1297
 
 照安寺は直方より植木天神橋を右折して堤防を進み、中間大橋の信号を左折して、上木月の信号を直進、300メートル位で右側の集落に一際大きな照安寺の屋根が見えてくる。
 照安寺はその昔、遠賀郡海老津浜で漁師の網に一体の仏像がかかった。人々は小庵を結びこの仏像を安置し尊崇した。これが照安寺の基になったと伝えられ、当初は禅宗であったが、江戸時代初期の須藤正雪住職が深く浄土真宗に帰依し、1630年本願寺12代門主准如上人より「照安寺」の寺号を認可され、本願寺派末寺となった。その正雪に帰依した木月の豪農安本善右衛門は、1653年照安寺の木月移転を願い村人と相談の上、村中すべてが門徒になることで照安寺勧請を果たした。山号も木月山と改めた。
 明治の末から毎年11月に「村中御取越講」が行われている。参詣者も少なくなり止めようかと思うが、出来る限りは続けて行こうと現16世須藤哲昭住職はご苦労を語られた。
 
訪問者 吉武 仁人(善勝寺)
 
※鞍手組門推だより『さんが』「お寺を訪ねて」より