玉泉山 佛厳寺
(西部)
宮若市芹田683
 
 福岡直方線の芹田橋手前「芹田」の信号を北に向かうと左手に、お寺の大屋根が見えてくる。430年前誓順師の開基にして天台宗の小庵であったが、1605年浄土真宗に帰依し、現在は15代目である。
 その昔は、貝島炭鉱の七抗の方々が山を越えてお参りに来られたり、魚屋さんのトラックの荷台に乗られて参詣されていた。本堂に入りきれないほどの満堂で、寒い時は練炭火鉢で手を暖めながら大逮夜を迎えられていた。自分達で作った「おみのりの歌」を歌われていた事を思い出し、歌詞は難しかったが当時のお同行は理解しておられたのではないかとの住職のお話である。7人兄弟の3男で寺を継いだ深田哲信住職には3人のご子息がある。どなたが継がれるかは分からないが楽しみである。傍でやさしく見守っていらっしゃる坊守様の暖かいお人柄が印象的だった。境内からは美しい緑の丘が見え、心が落ち着くお寺でした。
 
訪問者 長谷川 みな子(西徳寺)
 
※鞍手組門推だより『さんが』「お寺を訪ねて」より