龍岳山 西教寺 
(西部)
宮若市龍徳1423
 
 宮田西小学校の近くの「龍徳」の信号から山手に数百メートルの所に西教寺がある。
「西教寺は紅葉が美しい」と門徒さんから聞いていた。訪ねてみると、参道はまさに「紅葉のじゅうたん」であった。
 昔、貝島炭坑が盛んな頃、現住職の祖父様が31歳で亡くなられ、無住職の時期があった。その時は、祖母様がお一人で寺を切り盛りされたそうである。「車も無い時代によくも頑張ってくれた」、と振り返られた。
 寺の報恩講は、寒さが厳しくなる前にとの配慮から、組内では最も早く、毎年11月中旬に勤められている。期間は2日間(昼・夜・昼)、昼座は70~80人、夜座は30~40人が参詣され、夜座には仕事を持った若い方も多く参詣される。
 寺の活動についてご住職は、「寺の行事は門徒さんにお任せすることが大事、任せることは最初は難しいが、それを乗り越えると実に楽であり、お互いに楽しい」とおっしゃる。「お任せ」の妙味をお聴聞したようであった。坊守さんがモットーを話して下さった。「門徒さんに、もう一度来たいと思っていただくこと」
西教寺様の一つひとつに、この熱意が溢れているように感じた。
 
訪問者 梶原 文彦(円覚寺)
 
※鞍手組門推だより『さんが』「お寺を訪ねて」より